FREEplus(フリープラス)です。
石川県金沢市の小さな不動産屋です。

先日、打ち合わせ先で
「甘いもの食べますか?」
と聞かれました。

甘いものとか食べなさそうに見えるのかな、と思いながら
「あ、はい」
とだけお答えしたら、
「コンビニで買ってきたものなんですけど、良かったら」
と、ちょうどいいサイズ感の個包装のお菓子をいただきました。
ちゃんと紙おしぼりも添えて。

ただあまり時間がなかったせいでその場では食べられず、そのままいただいて帰りました。

帰宅後、そのお菓子を食べることにしました。
包装には有名なクッキーの名前に加えて「チョコまみれ」と書かれており、やっとおしぼりが添えられていた理由が分かりました。
夏場なので、コーティングされたチョコレートが手に付いてしまうと考えたのでしょう。
気が利く人だな、と感心しました。

後日、その方とお会いできたのでお礼を伝えました。
「先日はお菓子、ありがとうございました」
「あ、食べてくれました?」
「普段はそんなにお菓子食べないんですけど、美味しかったです」
「あれ僕のお気に入りで、コンビニ行くとつい買っちゃうんです(笑)」

ご自分のお気に入りのお菓子をすすめてくれたと知って、嬉しくなりました。
なんだか急に距離が縮まった気さえします。

「おしぼりを付けてくれた理由も分かりました。気が利くなーって感心しました」
「いえ、あれコンビニの店員さんが付けてくれるんです」
「そうだったんですか」
「なので気が利くのは僕じゃなく、コンビニの店員さんです(笑)」

こんなに素直に「○○さんのおかげです」と言えるのは、とても素敵なことです。
あえて“コンビニの店員さん” を持ちださずに “気が利く自分” を演出することも出来たのに、そうしなかった彼は、他者も自分も大事にできる人なのでしょう。
こんな人ばかりなら、世界はもっと優しくなれるのに。

こうして考えると「これ、私のお気に入りなんです」って、なかなかのキラーワードです。
ちょっとした会話の糸口に使えそう、と大人の私は姑息に考えてしまいます。
こんな大人がいるので、世界が優しくなるのはもう少し先になりそうです。