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石川県金沢市の小さな不動産屋です。

今年、首都圏で発売された新築マンション1戸当たりの平均価格が初めて1億円を超えるなど、新築マンションの価格上昇に歯止めがかからない状況が続いています。

ただ統計上では、新築マンションの価格は
首都圏で、2013年と2022年では27.6%アップにとどまっており、
近畿圏(2府4県)でも、2013年と2022年では32.6%アップでした。

一方、国土交通省が作成した「不動産価格指数」を見ると、中古マンションの成約価格は
首都圏で、2013年と2022年では約70%アップとなっており、
近畿圏も同様に、2013年と2022年では約70%アップでした。

これらのデータをみると、新築価格の上昇は抑えられていて、中古物件だけが高騰しているようですが、実は、新築平均価格が”高騰していないように見える”のには理由があります。

まず、一つ目の理由は「立地の悪化」です。
価格の高い都区部が占める割合が減り、単価が低い郊外の物件の割合が増えてきたことで、首都圏全体の平均価格が大きく上がっていないと考えられます。

二つ目の理由は「物件の狭小化」です。
間取りは同じ3LDKでも物件の面積が小さくなっており、そのことで販売価格の上昇を押さえていると考えられます。

当然ですが、立地が悪くなれば物件の資産性は低くなります。
さらに物件面積の縮小は居住性の低下に繋がるため、より資産性は低くなります。
このような物件は中古市場に出回ったときに、買い手を見つけるのが難しくなることが懸念されます。
特にコロナ禍以降に建築された新築物件は、資産性の下落という購入リスクを抱えがちです。

それなら、築浅の中古物件にも目を向けてみるのはどうでしょう?
私たちが今、中古物件をおすすめするのには理由があります。

おすすめの理由①「今は、在庫がだぶついていて選びやすい」
政府は現在、全国旅行支援など観光需要喚起策を打ち出しています。
コロナ禍で3年近くもレジャーを我慢していたこともあり、余裕資金は娯楽費に使われることが多くなりました。
これにより持ち家購入の優先度が低くなり、購入者が減っています。
売れないために中古住宅の在庫も増え始め、販売価格も下がりつつあります。
新築の建売住宅が売れないまま1年経過し、大きく価格を下げて販売するケースも見られ、築浅どころか未入居の物件もかなり選べます。

おすすめの理由②「今は、競合となる買い手が少ない」
購入希望者が減っているため、価格や諸条件などについて、これまでより売主との交渉を優位に進められるケースが増えました。
売主と交渉して”適正価格”で中古住宅を購入できれば、資産性の低下を抑えることができます。
さらに、購入希望の問い合わせが減っていることで、不動産会社の営業担当が丁寧な対応をしてくれることも期待できます。

金融緩和策の修正により、今後、住宅ローン固定金利が上がる可能性もあります。
これを考慮すると、在庫が豊富な状況のこれから年末までが中古住宅の買い時だと考えます。
もし、”将来的に”物件購入を検討しているのなら、まだ周囲が動いていない、今がチャンスかもしれません。
金利が0.5%上がるだけで、総支払額もしくは借入可能額は大きく変わります。
数年先を見据えているという方こそ、ぜひ検討してみてください。