FREEplus(フリープラス)です。
石川県金沢市の小さな不動産屋です。
先日20代の女性と話していて、片町(=金沢市最大の歓楽街)の話題になりました。
彼女の勤務先の系列店が片町にあり、たまに手伝いに行くそうなのですが、
「あの辺、治安が悪くてあんまり行きたくないんですよね」
と愚痴っぽく話しだしました。
「もう私が遊んでいた頃の片町とは様変わりしてますしね。ちょっと怖いのは分かります」
と返したところ、
彼女が「え…」と、くぐもった声を出しました。
思っていたのとは違う反応に、一瞬戸惑いました。
え、なんか変なこと言った?と考えて、はたと気付きました。
そうか、今の私からは ”片町で遊んでいた若い頃” が想像できなくて驚いたのか、と。
私にも似たようなことがありました。
何度目かの転職先でのこと。
2年後に定年を迎える社員がおり、私はその人の業務を引き継ぐことになっていました。
ハキハキと大きな声で話す方で、たくさんの人に好かれていました。
なかでも特に親しくされていた業者さんが、
「実は彼女とは同級生で、転校してきた時のことを今でも覚えている。儚げで気怠そうで、さすが東京の人は違うなと思った」
と教えてくれました。
でも私には、2年後に定年を迎える先輩の ”儚げで気怠そうな少女時代” を想像することができませんでした。
先輩は成長の過程で変化しながら、今ここにいるんだなと思い至りました。
「この人、今はこんな感じだけど、昔はどうだったんだろう」
そんな想像を掻き立てるような人って、奥深くて素敵ですよね。
私もいつかそうなれるといいのですが、まだまだ道は遠そうです。