FREEplus(フリープラス)です。
石川県金沢市の小さな不動産屋です。
さて、前回の続きです。

そもそも相続登記とは「不動産の所有者」を明確にするものであり、不動産の売却や担保設定に不可欠な手続きです。
ですが、遺産分割協議がまとまらなかったり、面倒なので後回しにしていた、などの理由から登記申請がされていないケースも多くありました。
”実家を相続したけど、相続登記もせずなんとなくそのまま所有”していても許されたのです。

ですが相続登記の義務化により、今後は”なにもせずにそのまま所有する”ことは難しくなります。
相続の開始及び所有権を取得したことを知った日から3年以内に不動産の名義変更登録をしなければならず、もし正当な理由がないにも関わらず登記申請をしないでいると過料の対象となります。
さらに注意が必要なのは、「法改正以前から相続登記をしていない不動産」についても適用される点です。
例えば”10年前に実家を相続したけど、相続登記もせずそのまま所有”している不動産についても、原則、施行日から3年以内に相続登記を行う必要があります。

相続は期間が経つと、数次相続が発生するなど関係者が複雑化します。
そうなると遺産分割協議は数年単位になります。3年の猶予期間は決して長くありません。
できるだけ早めに登記準備を始めることをおすすめします。

次回に続く