FREEplus(フリープラス)です。
石川県金沢市の小さな不動産屋です。

先日、とあるビルでエレベーターに乗ったところ、先に乗っていた若い男性に話しかけられました。
「こちらは雨が多いんですか?」

その日は雨が降っていました。
”こちらは” と聞かれるということは、金沢の人ではないようです。

「どちらからいらしたんですか?」
「北海道からです」
「そうですか。北海道にくらべてこちらは暑いですか?」
「…うーん、暑いというよりじめっとしてますね」
「北海道には梅雨がないですもんね。うらやましいです」

ここで1階に到着しました。
どちらが先に降りるか、軽く譲り合いながら(私が昇降ボタン付近にいたので、先に降りていただいて)そのまま別れました。

歩きながらさっき話した内容を反芻し、もっと機知に富んだ返しができなかったものか、と反省しました。
いくらタンクトップを着ていらしたからって、「北海道にくらべてこちらは暑いですか?」はひどすぎる。
今日は雨が降っていてそんなに暑くないのに。
こんな時、とっさに上手いことを言えない自分がつくづく情けない…。

テレビのバラエティ番組などでエピソードトークを披露しているのを、これまではなにげなく見ていましたが、あれってすごい技術だったんですね。
とっさにお題を振られて、瞬時に即したエピソードを引き出して、且つおもしろく話すのですから。
ちょっと凹んでいる今なら、その凄さが分かります。

そこであらためて、スマートな返しを考えてみることにしました。
「北海道にくらべてこちらは暑いですか?」
は無かったことにして、
「金沢では ”弁当忘れても傘忘れるな” と言われるくらい雨が降るんです。今も降ってますけど」
とか、良かったのでは?
「へー、初めて聞きました」
「なので、梅雨のない北海道がうらやましいです」
って続くのが、正解だったのでは?

ま、これがとっさに出てこないところが、いかにも私らしい。
そんなことを考えながら、帰路についたのでした。