FREEplus(フリープラス)です。
石川県金沢市の小さな不動産屋です。

不動産屋になる前に
・中古一戸建ての購入
・中古一戸建ての売却
・中古マンションの購入
を経験しました。
その経験から気付いたことを、まとめとして書いてみようと思います。

ただ、住宅系サイトでよく見かける
「これから先、目減りしない資産の考え方」とか
「どの住宅ローンを選ぶのが正解か」とか
「結局、使いやすい間取りとは」みたいな内容は一切ありません。
そういう話は他の方が詳しく書いてくださっていますので、ぜひそちらをご覧ください。

私がお伝えしたいのは、2つだけ。
どちらも普遍的なことですが、参考にしていただけると嬉しいです。

伝えたいこと① 損得で考えると失敗しがち

これから地価が上がると言われて家を買ったのに、10年後に売りに出してみたら、すでに人気の立地や間取りが変化していて期待した価格で売れなかった、というのはありふれた話です。
購入時の評価基準が ”将来見込める売却価格” だった場合、期待した価格で売却できないと「失敗した」とがっかりしてしまいます。

投資物件とマイホームの選択基準は異なります。
そんなの当たり前だと思うでしょうが、マイホームを投資物件の判断基準で選ぼうとする人はとても多いです。
今は1人で住むけど将来賃貸に出すかもしれないから、駅から徒歩〇分以内、〇LDKは必須とか。
それがご自身の生活スタイルと合っていればいいですが、未来予測を重視するばかりに、住宅ローンの借入額を増やしたりして今を犠牲にするのは、ちょっと違うんじゃないかと思うのです。

家を数値や条件で考えがちな人には、とにかく実際に物件を見ることをおすすめします。
「自分が住む」という視点で見直すことで、重視したい条件がより鮮明になります。
データだけを見て逡巡しているより、はるかに能率的です。

家は誰かから聞いた損得勘定を鵜呑みにするより、自分たちの「好き」という感情で選ぶと満足度は高くなります。
だって、マイホーム(=自宅)なんですから。


伝えたいこと② 頼れる知り合いを持つべき

不動産購入を考えている30代・40代の単身女性が増えています。
自立した人が多いので、ネットやSNSで情報を探したり、セミナーを積極的に活用することには長けている反面、身近な人たちには相談しない印象があります。
友人・知人に家を探していることを内緒にしていたり、アドバイスを求めなかったり。

そんな知識を身につけた人には、力を貸してくれる「頼れる知り合い」を探すことをお勧めします。
「1人でも大丈夫!」と思った人、こんな例え話はどうでしょう。

あなたがずっと入荷待ちをしているバッグがあります。
セレクトショップの店員さんには、入荷したら連絡をくれるようにお願いしていますが、一向に連絡はありません。
ある日、あなたの知人が最近そのバッグを入手したことを知ります。
知人はそのセレクトショップのオーナーの知り合いで、久しぶりに遊びに行ったところ、人気のバッグがあると言われて見せてもらったら、かわいかったのでつい購入したそうです。
あなたには入荷連絡すらないのに、です。

知り合いであるというリアルな関係性は、あなたがルール通り順番待ちをしていることなど、軽々と超えてしまいます。
残念ですが、こんな不条理は世の中に溢れています。
あなたが「オーナーの知人」側になるには何が必要か、ということです。

「頼れる知り合い」は、あなたが隠さず相談できて頼れる人なら誰でもいいのですが、土地・家探しに限って言えば、知恵も伝手もあるプロに頼るのが有効です。
特に情報を持っている住宅メーカーの営業さんや不動産屋は、意識して味方にすべきです。
営業さんも不動産屋も”人”なので、煮え切らない人よりも懇意にしてくれる人に、より新鮮な情報を渡したいと考えるものです。

不動産ポータルサイトを見て、物件広告を出している不動産会社にコンタクトを取るのもいいですが、物件自体は広告を出していない不動産会社でも扱えます。
まず不動産会社・担当を選んで、そこから他社の物件情報も一元化して受け取ることだってできます。
今はまだ一般的な方法ではないので、対応してくれる不動産会社を探す必要はありますが、物件ごとに違う不動産会社にコンタクトを取るよりずっと効率的です。

土地・家探しは、情報戦かつ長期戦です。
住みたい家にすぐ出会えればいいですが、そうでない場合がほとんどです。
「1人でやらなきゃ」と頑張りすぎていると、気力も判断力も続きません。
そのために誰かの知恵や力を上手く利用するのは、狡さではなく賢さです。

私たちが不動産屋を始めたのは ”家を購入する際に苦い思いをした” のが発端です。
こんな苦い思いをする人がいなくなればいい。
私ならその心細さも悔しさも理解できる。味方になれる。
そう自惚れて、不動産屋をやっています。
不動産屋の選択肢の1つに、私たちも加えていただけると幸いです。

👇これまでの体験談をまとめていますので、お時間ありましたらぜひ。
個人体験記|不動産の購入と売却